M.M ゼロの使い魔 インプレッション


4、ゼロの使い魔4 〜誓約の水精霊〜

2008/6/7更新


 今回は切なかったです。何故なら、シナリオのメインテーマが「恋」で、それも「報われない恋」だったのですから。という訳で「ゼロの使い魔4 〜誓約の水精霊〜」の感想です。

 今回はメインのシナリオにそれ程大きな動きはありませんでした。どちらかと言いますと、サブキャラクターがメインのシナリオが多かった気がします。その中でも特に興味を持ったのは、タバサの過去に纏わるものでした。

 まさかタバサがあんな重い宿命を背負っているとは思いもしませんでした。自分が有名な貴族であり実力を持っているが故に貴族間の陰謀で家族がバラバラにされるなんで、誇り高い貴族がやっていい事ではありません。ましてやタバサはまだ十代前半の少女です、こんな出来事があれば人とのコミュニケーションを拒むのも無理はありません。とりあえず、これを読んで私のタバサへの株は急上昇しました。

 同時に、タバサを支えるキュルケにも好感を持ちました。普段は持ち前の性格と色気で才人を始め男という男に色目を使っているのに、いざという時にルイズに協力してくれる所謂一つの「ヒロインのライバル的な脇役」的な印象しか持ってませんでしたが、ここでのタバサに対する愛情と言いますか優しさは今までに見ない物でした。少なくとも分かっている事は、キュルケとタバサには他の誰にも侵す事の出来ない深い絆があるということですね。過去にこの二人の間に何かあった事だけは間違い無さそうです。

 そして、ある意味今回の一番のメインとも言えるかもしれないシナリオがありました。それはズバリ「惚れ薬」です。これは、もうまさにルイズのファンの為に用意されたシナリオですね。普段のツンツンなルイズが一変してデレデレですよ、これを読まないで何よ読めばいいかって感じですね。ちなみに私はツンツンしているよりもデレデレしている方が断然好きです。普段あそこまで徹底的にツンツンされると、さすがに才人が可哀そうです。たまにはこのくらいデレデレした方が絶対いいです。で、一番感動したところはデレデレしていた時の記憶がツンツンに戻っても残っていたところですね。この時のツンデレと言いますか、ルイズの心情を察するとホント面白いですね。もしかしたら、私はルイズの持っているプライドが崩れた時の仕草が好きなのかも知れませんね(ただの変態)。

 そして、メインのシナリオで唯一動いたのが偽りの魂が込められたウェールズとの戦いでした。今までも幾つか争い事はありましたが、この戦いほど悲しい戦いは無いですね。何故なら、誰もが自分の正義を持っていて誰が正しいかなんて決められない戦いだったかたです。はたから見たらアンリエッタの言っている事の方が愚かに思うでしょう。ですが、アンリエッタの心情を考えると決してアンリエッタが間違っているとは言い切れませんね。何しろ、アンリエッタが唯一愛した人がこうして戻って来てくれたのですから。人は、恋をすると身分や立場を無視してでもそれを大切にしたくなるものなんですね。アンリエッタの考えは実に人間らしいと思いました。

 そして、こんな事を平然とするクロムウェルは相当性格がねじ曲がっている奴だという事は間違い無さそうですね。とりあえず死者を蘇らせる力の正体はアンドバリの指輪だったという事でクロムウェルが虚無の力を持っているかどうかがかなり疑わしくなった訳ですが、どの道アンドバリの指輪が奪われた事で地上ではラグドリアン湖の増水で結構悲惨な事になっている訳です。結局のところクロムウェルが相当最悪な奴だという事には変わりありません。とりあえず私的にクロムウェルは暫定的にラスボス的な位置付けになりました。私だったらこんなクソやろうはさっさと殺したいんですけどね。

 最後に、エピローグこそ悲しい終わり方でしたけれど全体を見渡すととても綺麗なシナリオだったなぁと思いました。理由はおそらく、全体的に「水」を中心としたシナリオだったからだと思います。水は全ての物を押し流す力を持っています。それは、物理的な物だけではなく悲しみとかそういった気持ちも含めてです。いつの日にか、アンリエッタが本当の意味でウェールズの事を忘れる事が出来たらいいなと思います。


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