M.M よくわかる現代魔法 インプレッション


2、よくわかる現代魔法 2

2010/1/5更新


 …なるほど、本当に魔法なんて何も特別な事は無かったんですね。むしろ、魔法よりも自分で何かをしようとする意思の方がよっぽど大きな力になるんですね。そんな訳で「よくわかる現代魔法2 CARBAGE COLLECTOR」の感想です。

 始めは不慣れだった現代魔法の世界も、それなりに慣れてくると理解が進みますね。結局は魔法は体の中を流れるコード、そしてそのコードはコンピュータの中を流れる電気信号と同じもの、ということです。この点だけを理解していればあとはどうとでもなりますね。たまに分からないような専門用語が出てきますが、適当に無視しても後で解決できますのでご安心を。

 さて、今回のテーマはずばり「記憶」です。これは誰でも思い悩むテーマですよね。楽しい記憶もあれば思い出したくもない記憶もあります。もし、今目の前にガーベージコレクターが現れて「あなたの嫌な記憶を消して差し上げましょう」と言われたらどうしますかね。私だったら、状況によってはその誘いを受けて記憶を消してしまうかもしれませんね。

 ですが、結局のところ現在の自分の性格や人格、社会的立場を作っているのは全て過去に行ってきた出来事の積み重ねです。そしてそれは、良い記憶も悪い記憶もすべてひっくるめてです。また、これから自分が何かを選択しなければいけなくなったとき、その判断材料になるのも全て記憶です。結局のところ、記憶を消すという事はその人物のパーソナリティを消すという事なんですよね。だから、本当は記憶を消すなんてやっていい事はないんです。これまで歩んできた道のりを消す事は、自分が自分でなくなる事だからです。

 では、あまりに過去の記憶が重すぎて記憶を消さないと心が潰れてしまう人ならどうすればいいのでしょうね。例えば、過去の記憶の全てを完全に覚えていてあらゆるタイミングでそれがフラッシュバックしてしまう人ですね。こればっかりは本人がどういう心境か想像できないので何とも言えませんね。それでも、心が壊れてしまう程の記憶だったら消してもいいかもしれませんね。私も消してしまいたい記憶はありますが、心が壊れるほどという訳ではありませんからね。むしろ悪い記憶ほど残しておきたいです、明日からの糧になりますからね。

 最終的には、どのキャラクターも自分の過去の記憶に折り合いを付けて、自分の信じる道に進んでいきました。そして、その結果がいいものか悪いものになるかはその時には分かりませんが、自分が真剣に考えて覚悟して行った行動ならそれに見合った結果が返ってくるものです。実際今回も計画通り万々歳で終わった訳ではありませんが、終わり良ければ全てよし的な展開になってかねがね満足です。

 結局のところ、ガーベージコレクターはどうなったのでしょうね。話の顛末では「入院中」としか無かったので良く分かりませんが、結局ガーベージコレクターの目論みは達成できなかったみたいですし、この点だけ気になるところですね。ただ、こよみが一部のコードを無効化してしまったので何かしらの変化はあったのではないかと思っています。せめて、人波に夢くらい見られるようになっていて欲しいですね。

 とまあこんな感じで、とりあえず現代魔法なのですがテーマは実に一般的なものです。この世界観に慣れてしまえば、あるいは違った側面が見られるかも知れませんね。


←よくわかる現代魔法 1へ   よくわかる現代魔法 3へ→




→雑記
→Main