M.M ゼロの使い魔 インプレッション
20、ゼロの使い魔17 〜黎明の修道女〜
2009/7/26更新
さて、とりあえず恐れていた事が現実になってしまったようです。再び虚無が4人そろってしまいました。そして、あろうことが聖戦の開始を宣言してしまいました。これは間違いなくハルケギニアは荒れていきますね。という訳で「セロの使い魔17 〜黎明の修道女〜」の感想です。
まずは相変わらずのルイズですが、何か落ち込み方もその後の身の振り方も今までと違いずいぶん大人になったという感じですね。確かに自暴自棄になってグラヴィルに言ってしまいましたが、それでもルイズはルイズなりに考えての行動でした。今までみたいに何もかも考えるのを放棄したり、逆に誰かに当たるとかじゃなくて何日か一人になってしっかりと考えた結論でした。そういう意味では今までのマンネリ化した別れじゃなくて多少は読みごたえがありましたね。
ですが、そんなルイズの気持ちをぶち壊すような奴がいました。正直「これはないわ…」と思いましたね、アンリエッタには。
「わたくしたちは、悪いことをしたのですか?」
「夢中だったではありませんか。まるでわたくしが誘惑したみたいだわ。ひどい人。」
「あまり頼れる人がいないものですから。つい、甘えてしまうびです。」
何と言いますか、最近ずいぶん素行がひどいなと思っていましたがここまで吹っ切れていたとは思いませんでしたね。アンリエッタ、本当にルイズの事を友人と思っているのでしょうかね。心のどこかで自分の方が立場が上だと勘違いしてるんじゃないでしょうかね。確かにアンリエッタは一国の王です。ルイズは由緒ある家計の貴族とは言え王に逆らう事はありません。ですが、過去にルイズはアンリエッタに言ったはずです。サイトを奪いに来る時はそれ相応の覚悟を持て、と。どうにもその辺りを履き違えているのではないでしょうか。友人の使い魔であり恋人を誘惑するなんてありえません。正直、結構アンリエッタの事嫌いになりましたね。
まあ、そんなアンリエッタにホイホイついていく才人も才人ですけどね。アンリエッタに関しては今まで何度も危ない橋を渡っていたのに、また繰り返しましたよ。懲りないと言いますか、学習能力が無いと言いますか。自分に正直と言いますか、この一面についてはホントどうしようもないですな。で、いつも通りルイズがいなくなって落ち込むパターンですよ。でも、今回はルイズが本気で考えて才人のもとを離れましたので今度こそ本当にお別れかと思いましたね。まあ虚無とガンダールヴなのでいつかは再開するかな〜とか思ってましたけど、まさかこの一巻のうちに再びもとの鞘に戻るとは思いませんでした。まあとりあえずは元通りという事で。
そして、今回の準主役と言いますか最大のキーパーソンはジョゼットですね。今まで外の世界を知らなかったジョゼット、そしてそんな中でも自分の信念を確立しそれをルイズに主張することで盲目的に信じ続けるジョゼット、そしてジュリオに連れて行かれ自分が現ガリア王であるタバサの双子の妹である事を告げられたジョゼット、このわずかな時間で相当に混乱しているのではないかと思います。そして、もう殆ど何も考えずにジュリオの良いようにされてしまった訳ですね。果たして彼女がジュリオの心の底を知った時どういった行動をとるのでしょうね。あと、彼女はある意味ルイズよりも頑固な一面を持っていましたね。
「自分が楽しいと思った事は嘘ではない」
なるほど、実に素敵な考えだと思います。ですが、彼女の場合それがのちに辛い思い出になる事を知らないんですね。だから、無理にでも自分を正当化するためにジュリオに服従しているのでしょう。このジョゼットの気持ちのあり方も今後注目していくポイントですね。
そして、とりあえず聖戦は再開されそうです。策略とはいえガリアはロマリアに全面協力すると宣言してしまったのですから。そして、これを宣言したのはタバサではないのですが世間ではタバサと思われています。つまり、折角タバサの中にも安息の日々が返って来たというのにジュリオの策略でそれもまた失ってしまった訳です。何と言いますか、ジュリオはやはり許せませんが今回その許せない理由はジョゼットをだしに使ったというよりタバサを不幸にした事ですね。やっぱり気に入りませんロマリア、そしてジュリオ。
とりあえず、タバサを除き役者はそろいました。後はルイズを中心とするハルケギニアがどのようにロマリアにアプローチするか。この一点ですね。あとは元素の兄弟の問題もありますが、これはそれほど気にしなくても何とかなりそうです。とりあえず、ルイズ付きの才人はある程度無敵である事が証明されましたからね。今後どういう展開になるか、楽しみにしましょう。