M.M アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第四章 あしたの春


 この「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第四章 あしたの春」は先に発売された「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」及び「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第三章 (中篇)」の続きとなっております。その為レビューには「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第三章 (中篇)」を含めたネタバレが含まれていますので、ネタバレを避けたい方は避難して下さい。

・「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」のレビューはこちら
・「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」のレビューはこちら
・「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第三章 (中篇)」のレビューはこちら

※このレビューにはネタバレしかありません。前作と本作の両方をプレイした方のみサポートしております。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。





















































































<それぞれの世界で確かに皆が生きていて、それぞれ絶対に代わりになることは出来ませんね。>

「何年たっても機見邸はあると思っていた」


 恐らく第四章はこの言葉に集約されるのかなと思っております。第三章で「今ここに自分が生きている事、その事自体がこれまでの人生の積み重ねであり他の誰にも代わりになれない事」とまとめましたが、もしかしたが山賀はその事を言葉だけで理解してちゃんと真正面に受け止めていなかったのかも知れません。それがまさかの機見の結婚と引越しですからね。本当に世の中は諸行無常なんだなとしみじみ思ってしまいました。

 もう(-1)の世界、(±0)の世界、(+1)の世界はそれぞれ絶対に代わりになることは出来ませんね。元々出来ない事は分かっておりましたが、火の七日間が始まる前の山賀の何気ない選択からここまで枝分かれしてしまいました。ですがそれは別に寂しい事でも何でもありません。それぞれの世界で確かに皆が生きていて、皆がそれなりに幸せになろうとしているのですから。(-1)の世界と(+1)の世界は一旦はこれで終了でしょうか。機見の転機と幸せな未来、そして山賀と野之原の関係も唯の先輩後輩の関係ではなくなってました。気が付けば半同棲のような形になっている2人です。正式に恋人になりきっと将来を添い遂げるのは時間の問題だと思っております。いや、その前に野之原がイラストレータデビューするのが先でしょうか。いずれにしても2人の変化も間近に迫っております。

 そして今回も日常の描写が印象に残りました。特に印象に残ったのは(-1)の世界で鍋を作っているシーンです。鍋を作りながらな紅白歌合戦を見ながらの日常会話が余りにも自然で思わず顔がほころんでました。そして結婚式のシーンも写真を背景に使うことで現実感を表しており、非日常的イベントでありながら日常的で見事だと思いました。あと驚いたのは立ち絵の微妙な差分への拘りですね。(-1)の世界と(+1)の世界で機見の立ち絵が違ってました。言ってしまえば妊娠している事が分かりました。これには思わず唸ってしまいました。そして野之原の結婚式での立ち絵にも感動しました。何に感動したかって、衣装ではなく頬紅にです。ちょっと気恥ずかしい野之原の内面がにじみ出ている様で、絵で感情を表現できるビジュアルノベルらしい演出だと思いました。第三章の時から思ってましたが、この子は本当に乙女で可愛いですね。

 さて、残った課題はパラ子だけです。1995.8.14という分岐点、その原点とも呼べる小学校の時の原稿用紙を入手した山賀はいよいよパラ子の為にノベルゲームを制作し始めます。しかしそれはパラ子という存在をどんどん確定していく事でもありました。結果パラ子の存在はどんどん薄くなっていきます。それに対して制作の手を止めてしまった山賀、未だに(±0)の世界での着地点が見えておりません。野之原とは既に「茜」と読んでいる間柄となっております。山賀にとって大切なものは何なのか。ここから一歩前に進むためには、自分自身を見つめ直す事が必要なのかも知れません。彼らの作り出す未来はどうなるのか。楽しみにしましょう。


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