M.M アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第三章 (中篇)


 この「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第三章 (中篇)」は先に発売された「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」及び「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」の続きとなっております。その為レビューには「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」を含めたネタバレが含まれていますので、ネタバレを避けたい方は避難して下さい。

・「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 〜第一章 テクノ原理」のレビューはこちら
・「アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 第二章 (前篇)」のレビューはこちら

※このレビューにはネタバレしかありません。前作と本作の両方をプレイした方のみサポートしております。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。





















































































<今ここに自分が生きている事、その事自体がこれまでの人生の積み重ねであり他の誰にも代わりになれない事>

「あたしを、みつけて」


 これでようやくスタート地点に立つ事が出来ました。火の七日間から始まったノベルゲーム制作、そしてそれぞれの世界同士の入れ替わり、それらは全て山賀を救う為にパラ子が引き起こした奇跡でした。思えばSFを選択した世界だけ特別な感じがしましたがそれは当たりでした。パラ子の名付け親がこの世界なのも、バスにぶつかってしまったのも、未来の自分がやってきたのも全てこの世界だからでした。この世界の山賀なら自分という存在を思い出してくれるかも知れない、だからこそパラ子はこの世界の山賀を助けたのかも知れません。

 物語の中で印象に残ったテキストの中に「どんな些細なことでも影響している、『僕』が戻らなければ」があります。(+1)の世界で(-1)の山賀が思った言葉です。「因果応報」や「諸行無常」といった故事があるように、変わらないものはなく全てのものは変化しております。そして自分が行った行動はどんなに小さくても他に影響を与えて、巡り巡って自分の人生に関係してきます。だからこそ(+1)の世界と(-1)の世界の山賀が入れ替わった段階で、もう同じ世界を再現する事は出来ないのです。一度動き出した世界の自分はもう他人なんだと思います。形だけ取り繕っても、それは本質ではありません。本当に自分が納得して心から満足できる作品は、その時その瞬間の自分しか作れないんだなと思いました。

 そしてそんな世界の中の1つ、時は1995.8.14に創作をしたいと思った山賀がいました。結局物語は完成せず日の目を見ることはありませんでしたが、この時の経験が今の山賀の人生観に影響を与えていました。きっとそれは無意識のうちに自分の進路を決めていたのだと思います。そして山賀が創作したいと思ったのは両親の離婚が切っ掛けでした。野之原も自分は転勤族だと言ってました。その経験の中で漫画を読むことが日常になり、絵を書く事が好きになりました。離婚や転勤は大きな変化ですのでダイレクトに人生を変えると思います。ですがそんなに大きくなくても、例えば誰かが放った何気ない一言でも人生は変わると思います。今ここに自分が生きている事、その事自体がこれまでの人生の積み重ねであり他の誰にも代わりになれない事だと思いました。

 学園部活動ものを作っていた山賀がイメージしたのは高校時代の風景でした。東方二次創作ものを作っていた山賀がイメージした神社は実家にある白髭神社でした。やはり過去の自分が見て聞いて感じた事が影響しておりました。もしこのノベルゲームが完成して世に出たとき、もしかしたらそれをプレイした誰かが山賀の実家や白髭神社を訪れるかも知れません。そしてそれが世に広まり気が付けば定期的に人がやってくる聖地になるかも知れません。人生誰がどのように影響を与えるかは分かりません。ですが全てはその結果であり、唯一無二の世界なんだなと思いました。果たしてパラ子の物語はどうなるのでしょうね。そして山賀と野之原の関係もどうなるのでしょうか。誰のどのような行動が彼ら彼女らの人生に影響を与えるのでしょうね。次で最終章でしょうか、楽しみです。


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