M.M Everett Effect - interpretation
シナリオ | BGM | 主題歌 | 総合 | プレイ時間 | 公開年月日 |
4 | - | - | 77 | 1〜2 | 2018/7/21 |
作品ページ | サークルページ (作品ページと同じ) |
この「Everett Effect - interpretation」は「Everett Effect」の開発途上版第三弾であり、前作である「Everett Effect - entangle」の大幅改定版となっております。その為レビューには「Everett Effect - entangle」のネタバレが含まれておりますので、ネタバレを視たくない方はご遠慮下さい。
・「Everett Effect - entangle」のレビューはこちら
※このレビューには「Everett Effect - entangle」のネタバレありしかありません。本作をプレイした方のみサポートしております。
以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。
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<いよいよ動き出した物語とグラビトンの謎。>
無数の選択肢を選んでいく中でプレイヤーの誰もが研究者になる事ができ、同じく科学が大好きな中学生たちと一緒に切磋琢磨して研究に挑むシナリオが印象的だった「Everett Effect - entangle(以下entangle)」。私も学生時代は物理学を専攻していた事もあり、彼ら彼女らの真っ直ぐでひたむきな姿勢は当時の記憶を思い出させほんわかながらも熱い気持ちを思い起こさせてくれます。研究者としての心構えや考え方なども語られており、是非学生を中心に多くの方にプレイして欲しいと思っております。そんなentangleの大幅改定版が、今回レビューしている「Everett Effect - interpretation(以下interpretation)」です。entangleから先のシナリオが追加され、いよいよ物語が動き出したという感じですね。
前半部分につきましてはentangleと殆ど変わりません。学外で行われる科学コンクール「朝宮科学賞」に参加する事になった主人公(名前入力)が、仕切り屋で活発な冠野リリ、天真爛漫な元気っ娘朝倉輝未、クールなお嬢様二色稜の3人を加えた計4人で1つのチームとして研究を行っていくのです。そんな彼ら彼女らが目を付けたのが、まだ開発段階の実験装置であるグラビトン制御装置でした。この最先端の科学に触れたい、その気持ちは科学を志すものとして純粋な気持ちであり、またこれが物語を動かす起点になる事にまだ彼ら彼女らは気づいておりませんでした。
グラビトンとは日本語で重力子と呼びます。その名の通り重力を媒介する素粒子とされておりますが、実はこのグラビトンはまだ現段階では見つかっていないのです。少し話がそれますが、現在この世には4つの力があるとされております。重力・電磁気力・強い力・弱い力の4つです。この中で、恐らく最も馴染み深いのが重力だと思います。何しろ、今現在当たり前のように感じているのですから。電磁気力も、例えば磁石などに触れる時は意識すると思います。強い力と弱い力は、きっと良く分からないと思います。そういう意味で、重力こそ現代の物理学で良く研究され解明されていると思うかも知れません。ですが、実はこの重力こそ一番解明されていないのです。
アルベルト・アインシュタインが発表した一般相対性理論、そこで書かれている重力波が現実で存在する為には重力子の存在が必要不可欠です。その重力子が未だに見つかっていない、これ程ロマンチックな事もありませんね。一番身近なのに一番分かっていない、近くにいて遠い存在が重力であり重力子なのです。実際、作中でもグラビトン制御装置については良く分かっていないと語っております。この先に待っているのは誰も予測できない事です。もしかしたら、不思議な存在も姿を見せてくれるかも知れません。今目の前にいるのは、本当にきみなの?それとも、全く知らない見ず知らずの誰かなの?それとも、誰もいないの?暗く静かな量子暗室で、彼ら彼女らは誰も知らない事実と対面する事が出来るのでしょうか。
とりあえず、今回のinterpretationで開発途上版は終了のようです。いよいよ完成版が公開され、彼ら彼女らの研究生活を最後まで見る事が出来ます。忘れていけないは、この研究生活は主人公とヒロイン3人の計4人で行っているという事、そしてこの主人公はプレイヤーであるあなたそのものであるという事です。研究に必要なのは好奇心と情熱です。プレイヤーであるあなたが主体的に選択肢を選んでいく事が一番大切です。是非彼ら彼女らと一緒にグラビトン制御装置を活用し、忘れられない2週間の研究生活を送ってみて下さい。そして合わせてグラビトン制御装置が見せる物語にも注目していきたいですね。楽しみです。