M.M 春のうらら、舞台探訪レポ
ここでは、2014年に同人サークルであるSEAWESTさんから発表されたビジュアルノベル「春のうらら」の舞台である「神奈川県海老名市」を中心としたスポットを紹介しております。
<作品紹介>
春のうららは、大人制度というものによって18歳になると大人になる処置を受ける事が義務付けられた日本を舞台とした近未来の物語です。大人になるという事は自分の気持ちを抑えて他人の為に行動できるという事、その為この世界の日本では犯罪は殆ど起きておりません。素晴らしい社会でありながらも主人公である仲田春彦はこの制度が本当に正しいのか悩むことになります。そして春彦の誕生日は3/4です。クラスメイトの中で一番最後に大人になるという事です。それは自分が最後まで子供でいるという事、知っている人達がどんどん大人になっていく様子に大きく悩むことになります。大人とは何か。自分の感情とは何か。人生とは何か。そういった漠然とした思いに正面からぶつかっていく高校生達のやりきれない心情がとても印象的です。自分自身の人生観にダイレクトに訴える作品であり、誰もが何かしら心に残るものがあると思います。公式HPはこちら、レビューはこちらからどうぞ。
<舞台紹介>
舞台となったところは主に「神奈川県海老名市」となっております。神奈川県のほぼ中央に位置し、東京から50km(鉄道で約1時間)及び横浜から20kmの圏内にあり都市圏のベッドタウンとして栄えております。中心にある海老名駅はJR相模線や小田急線、相模鉄道が乗り入れるターミナル駅であり、都心からのアクセスも非常に良いです。相模平野の中にあるという事で田園風景が広がり、都市と自然が共存した町並みは大変過ごしやすい印象を受けました。また日本の高速道路のサービスエリアでは有数の規模を持つ海老名サービスエリアがあることで知られており、知名度は非常に大きいのではないかと個人的に思っております。今回の舞台探訪では海老名駅を始め周辺の社家駅、相模大野駅、厚木駅周辺の風景もあわせて紹介しております。
それではこれから春のうららの舞台探訪について紹介していきます。
元々春のうららの舞台探訪をする切っ掛けになったのは、
春のうららそのものが私にとって大変印象深いタイトルであった事に加え、
その後SEAWESTさんとお話する中で舞台が神奈川県海老名市であるという事知った事です。
春のうららの背景は実際に撮影された風景を加工したものであり、
舞台がそのままの姿で現存しております、
また神奈川県海老名市という事で距離的にも決して遠くはないという事で、
機会があればいつでも舞台探訪を行ってしまおうと思っておりました。
そしてタイトルに春とあります通り、
桜の印象がとても強くやるのであれば桜が満開の時期にしようと決めておりました。
作品をプレイしてから約1年半経過してようやく舞台探訪のタイミングとなり、
今回の舞台探訪レポとなっております。
それでは今回の舞台探訪範囲のついて説明します。
(C) 2016 Google
上でも書きましたが、
春のうららの舞台は神奈川県海老名市となっております。
地図上の赤く染まっている範囲が海老名市であり、
今回探訪したのは青で囲っている海老名駅、厚木駅、社家駅周辺となっております。
また今回確認できたスポットは赤の点で示しており、
JR相模線の周辺を中心に満遍なく広がっております。
そして今回は春のうららの舞台探訪以外にもう一箇所スポットを回っております。
(C) 2016 Google
小田急小田原線にある相模大野駅とその傍にある相模女子大学です。
相模女子大学は桜の名所となっており、
この時期は一般の人に解放して桜を公開しております。
またこの相模女子大学の桜は同じくSEAWESTさんの作品である春の日に道が続くに登場しており、
合わせて回っております。
<4/2(土) 10:15>
それでは春のうららの舞台探訪を始めて行きます!
写真は小田急小田原線にある海老名駅です。
現在私が住んでいる大宮を8:00に出発したという事で、
実に2時間15分掛かりました。
家から新宿まで約1時間で、
そこから乗り換え及び海老名駅まで1時間15分というところですね。
そして駅前ですがとても綺麗に整備されておりました。
土曜日という事で学生や家族連れの方が多く、
余暇を楽しんでいる雰囲気が伝わりました。
駅前には大型のショッピングモールが併設されており、
皆さんここで買い物などをするようです。
そして海老名駅から徒歩10分に位置するこちらが最初のスポットです。
海老名市中央図書館です。
作中では春彦が夏休み最後に勉強していた図書館ですね。
この前後の奈月との会話はとても印象深いシーンです。
(C)SEAWEST
若干工事の関係で少し景色が変わっておりますが、
周辺の建物は変わってませんのでこの位置ですね。
まるでカフェのような佇まいで市立図書館とは思えないオシャレな建物でした。
それでは次のスポットへ向かいます。
市立図書館から相模川の方へ徒歩25分進んだ先にあるこちらのスポットです。
これはプレイされた方には印象的な場所ではないでしょうか。
ED直前に春彦と拓真が会話をした橋です。
名前はあゆみ橋と呼びまして、
昔はここが相模川を渡る主要な橋だったようです。
現在は隣に道路が出来ておりますのでそちらが移動のメインですが、
オシャレな橋ですので徒歩や自転車で渡るのが良いと思いました。
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
それではその他海老名駅周辺の風景です。
とにかく第一に印象に思ったのは公園がとても多いという事です。
写真のような遊具とベンチがある小さな公園が至るところにあります。
今日はあいにくの天気でしたので誰もいませんでしたが、
昼下がりには多くの子どもが遊んでいるのではないかと思いました。
そして桜並木も沢山ありましたね、
団地やマンションを取り囲むかのように植えられた桜が満開の様子はそれだけで嬉しくなります。
そして駅前こそ都会という雰囲気でしたが、
一歩外に出れば田園地帯もあり普通の地方都市の様な佇まいでした。
とても生活感が有り、
地元の人の気持ちが根付いている様子を感じました。
<4/2(土) 12:30>
それでは場所を移動して次のスポットを紹介していきます。
海老名駅前でお昼を食べ、
少し休憩してから移動としました。
初めて海老名駅に降り立った時は小田急線でしたが、
ここからはJR相模線に乗り換えて移動します。
目的地は茅ヶ崎方面へ2駅先にある社家駅というところです。
社家駅は今回の舞台探訪のメインとなる地でもあります。
何故ならここは春彦が通った高校の最寄駅だからです。
撮影スポットも数多くあり、
出来るだけ足を使って回るようにしました。
本当にのどかな風景が広がっておりました。
駅前は広大な田んぼ。
幹線道路も通ってまして、
多くの方の通り道になっているんだなという印象でした。
そしてこちらが春彦が通った高校です。
田んぼの真ん中にドーンと佇んでました。
とても風光明媚な立地でした。
この日は野球部の方が周辺をランニングしていて、
元気な様子に自分も励まされました。
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
高校及びその周辺の風景は全て実際の立地と符合しておりました。
本当に春彦はこの高校に自転車で通い、
同じ帰り道を歩いたんだなという事が分かりましたね。
それではその他社家駅周辺の写真です。
当たり前ですが普通の生活空間が広がってました。
特別なスポットもなく正直面白みはありません。
それでもこの風景が春彦達の見ている景色。
その一辺を感じる事が目的でしたので良かったと思っております。
また菜の花や桜など春らしい風景も見れて良かったです。
本当、桜は見ているだけで気分が晴れますね。
日本に生まれてよかったと思える瞬間でした。
<4/2(土) 15:00>
それではまた次のスポットに向けて移動します。
ここからは一旦海老名市を離れて、
小田急線で相模大野駅というところに移動します。
相模大野駅は神奈川県相模原市にあり、
小田急江ノ島線の起点駅という事で非常に大きな駅です。
一日平均乗降数も海老名駅に続く第8位という事で、
主要なターミナル駅である事が分かります。
そして目的地ですが、
相模大野駅から徒歩15分のところに位置している相模女子大学です。
冒頭でも話しましたが、
相模女子大学は桜の名所でして、
SEAWESTさんの作品である春の日に道が続くに登場する桜のモチーフにもなっております。
ちゃんと入口でこのような入校証が用意されておりました。
実際家族連れや年配の方が沢山いらっしゃり、
有名なスポットであることが分かりました。
いや〜綺麗な桜でした!
本当に校内一面桜でして、
これは見に来る価値のあるスポットだと思いました。
元々桜の時期に行こうと思っていたのですが、
この瞬間ほどこの時期に来て良かったと思った瞬間はありませんでしたね!
そして一番のスポットは最奥にあるこの百年桜です。
どっしりとした佇まい。
百年経ってもなお色褪せない桜の花びら。
圧巻の一言でした。
全く作品は違いますが、
サクラノ詩を思い出してしまいましたね。
<4/2(土) 17:00>
それでは次で最後のスポットになります。
ここから再び海老名市に戻ります。
目的地は小田急線の厚木駅です。
実は今日の19:00にSEAWESTの代表である缶三郎さんと飲む予定をしておりまして、
それまでどこかの喫茶店とかで休んでいても良かったのですけど、
最後の最後まで海老名市を歩こうと思い、
また降り立ってないこの厚木駅で時間いっぱい歩こうと決めました。
元々今回は舞台探訪という事で、
そこまで正確なスポットを掘り起こす事は目的としていなかったのですが、
ここまでくると欲が出てしまいまして、
まだ見つけていない幾つかのスポットを求めて歩き回りました。
そしてここで見つける事が出来たスポットです。
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
(C)SEAWEST
非常に印象的な踏切と、
決して忘れる事が出来ない公園です。
元画像が夜という事もあり本当かどうか怪しい部分はありますが、
看板や周囲の景色を見ておそらく当たりだろうと思っております。
いや〜、歩いてみると見つかるものですね!
もう日も落ちかけた時間でよくもまあここまで頑張れましたよ。
<4/2(土) 19:00>
気が付けば日が完全に落ちてました。
という訳で舞台探訪はここで終了して、
缶三郎さんと軽く飲む事にしました。
お店は完全に缶三郎さんに丸投げしました。
そしたら厚木駅から徒歩3分のところにあるこちらのお店になりました。
廚という串焼き屋さんで、
オシャレな佇まいに隠れ家的な雰囲気を感じてテンションがあがりましたね。
メインは勿論串焼き。
他にも一般的なメニューはありましたが、
まずは自慢の串焼き盛り合わせを頼みました。
後は本当ザックバランに話をしてましたね。
春のうららの話も勿論ですが、
同人ビジュアルノベルやノベルゲーム部の話ですとか、
普通に趣味の話や自分がビジュアルノベルを始める切っ掛けになった話とか、
もう自分のルーツの殆どを話してしまったんじゃないかと思った程でした。
他にも創作に対する話やシナリオの話など、
まさに製作者としての興味深いお話も聞かせて頂きました。
缶三郎さんとも割と長い付き合いになってきておりまして、
これからも時々こうしてお会いできる繋がりを持ちたいと思いました。
<4/2(土) 22:00>
そして気が付けばもう22:00を超えてました。
このままですと自分が大宮に帰れないという事でこの時間でお開きになりました。
再び厚木駅に戻り、
海老名駅で乗り換え、
色々あって無事に大宮駅に帰ってきました。
この時点で0:20。
思えば夜勤明けで臨んだ舞台探訪でしたので24時間以上は起きていた事になるんですね。
自分の事ですがよくもまあここまで体力持ったと思いますよ。
それも全て憧れの舞台を歩けるという気持ちがあったからだと思っております。
本当に楽しい時間でした。
また季節を変えて来たいと思いました。
缶三郎さんを始めお会いしたりTwitterで話しかけてくれた皆さん、
ありがとうございました!
<まとめ>
それでは簡単にまとめを書こうと思います。
舞台探訪を振り返りいま改めて思っている事を徒然なく書こうと思います。
今回は聖地巡礼ではなく舞台探訪としました。
そこまで明確な区分はないのですが、
スタンスとしてはスポットを回るのではなく作品の雰囲気を味わう事を主軸にしました。
元々春のうららは背景素材が写真であり場所が海老名と分かっておりましたので、
同じスポットをなぞるというよりは街の風景を楽しむ方が有意義かなと思って臨みました。
そして実際の舞台探訪ですが、
まずは海老名市の都会と自然が融合した雰囲気が素敵でした。
駅前は非常に発展しておきながら、
少し歩けば田園風景が広がりのどかでした。
そして街のいたるところに公園があり、
とても環境の良い雰囲気だと思いました。
まさに住むための街という印象でした。
そして今回は桜が咲いている季節を狙って舞台探訪を行いましたが、
狙い以上の収穫がありました。
特に相模女子大学の桜は本当に綺麗で、
花見をするつもりは無かったのですが普通の花見以上に桜を楽しませて頂きました。
そして桜は相模女子大学だけではなく海老名市一体でも咲き誇っており、
街全体がピンクに染まっている様子が素敵でした。
そして今回も缶三郎さんを始め多くの方にご支援頂きました。
2236の聖地巡礼の時もそうだったのですが、
今回もTwitterを活用し出来るだけ写真を投稿するようにしました。
今回は予告なしにいきなり行ったので誰も見ていないかなと思ったのですが、
何人かの方に反応頂きとても嬉しかったです。
またこういうゲリラ的イベントは行っていければと思っております。
今回一番気に入った写真はこちらです。
春彦が通った高校の近くに咲いていた桜です。
春のうららのスタートは桜舞い散る季節。
そして春のうららの終わりもまた桜舞い散る季節。
そんな象徴的な桜の姿にしました。
春彦もまたこの桜を見たのでしょうか。
そしてこの桜を見て何を感じたのでしょうか。
一年で変化した周りの環境と自分の心情。
それでも変わらず咲き続ける桜に今の気持ちを預けて、
新しい世界へ向かっていければと思っております。
聖地巡礼及び舞台探訪の目的は作品の雰囲気を掴むこと。
これからもこのスタンスを変えずに定期的に続けられたらと思っております。
それでは今回はこの辺でしつれいします。
ここまでご覧頂きありがとうございました。