M.M ゲームの点数のつけ方について


 ここではサウンドノベルにどのように点数を付けているかを徒然なく書いております。多くの方から「どのような基準で点数を付けているのか?」という質問を頂いておりますので、このページでまとめてみました。点数のつけ方だけではなくどのような理念でゲームの批評を行っているかについても書いておりますので興味があればご覧になって下さい。



・どんな作品にも伝えたいテーマはある。


 作品のクオリティは時間を重ねるごとに進化していき、古い作品や同人ゲームについてやや物足りない印象を抱く時があると思います。ですがどんな作品にも伝えたいテーマがありそれを表現するために作品があると思っております。そういう意味で作品のテーマをつかむ為にゲームを進めるべきであると思いますしそうありたいと思っております。そしてテーマを伝える手法はシナリオになるわけですが、グラフィックやBGMや演出でシナリオをサポートしテーマの表現に一役買っています。このシナリオをサポートする要素に重みを置いてしまうと古い作品や同人ゲームに対する印象が残りにくくなるわけです。もちろんそういったシナリオをサポートする要素は不用と言うつもりはありませんが、私はシナリオを最重要ポイントとして評価しています。


・シナリオというものは良い悪いではなく合う合わないだと思う。


 よくシナリオが良くないという理由で低評価をされるレビューがあると思います。ですが具体的に良いシナリオ悪いシナリオとはどういったものなのでしょうか?多くのレビューサイトの方のレビューを見てみますと、実は良い悪いではなく自分に合う合わないという事だったりする物が大半である事が分かってきました。ある人は「○○のキャラクターのこの行動は悪い」と思えば別の人は「○○のキャラクターのこの行動は良い」と、同じ事柄に注目しておりながらその評価は正反対です。そしてこの正反対な感想の違いに主観以外の要素を明確に指摘できる人はプロの批評家ならともかくアマではなかなかいないと思います。私もアマですのでシナリオに対して良い悪いと大口をたたいて言える立場ではありませんし、あくまで合う合わないのレベルでしか物事を書けないですね。


・合う合わないではなくテーマが伝わったか伝わらなかったかで評価したい


 ですがシナリオの合う合わないで評価をしてしまうのは私的には非常に勿体無いと思っております。上でも書きましたがどんな作品にも伝えたいテーマがあり、大事なのはシナリオではなくテーマだと思っております。そこで私はシナリオの合う合わないはとりあえず置いておいて、一通りプレイして作者の言いたかったことが伝わったかどうかで評価する事を意識しております。何よりももったいないですからね。折角作者の方が時間をかけて作られた作品ですので、せめて一通りプレイして言いたかったことを感じるくらいはしなければいけないと思っております。そういう意味で、伝えたいことが良く分からなければ評価は大きく落ちる事になると思います。


・「シナリオ + BGM + 主題歌 = 総合」ではない


 一部の方から「シナリオで10点、BGMで10点なのに何故80点なのか?」「シナリオで9点なのに何故98点なのか?」という質問を受けます。確かにシナリオと音楽を重要視していると言っておきながらシナリオ・音楽と総合点が比例していないのは違和感を覚えると思います。その理由は上記で書いたとおりテーマが伝わったか伝わらなかったかが大きくかかわってきます。ですがそれ以上に総合点についてはプレイして満足したか否かという事がメインになっていると思っております。実は総合点についてはそれ程拘っている訳ではありません。プレイしてみて「これは80点以上だな〜でも85点は行かないな〜じゃあ83点」「これは限りなく好きだけど90点は行かないよな〜じゃあ89点」みたいなノリです。ですが、満足したか否かとは言いながらその判断材料にはやはりシナリオと音楽が根底にあると思います。シナリオが合いテーマが伝わった作品は得れして80点後半になります。また音楽についてもたった一曲でも琴線に触れる作品があれば点数は一気に上がります。何が言いたいのかといいますと、総合点を出すために明確な基準は設けていないということです。


・大雑把に十の位・五の位を決めて相対評価で一の位を決める


 ですが一応最低限の基準は設けております。それは70点台・80点台・90点台といった感じで大雑把に十の位だけは決めるということです。HPでも色を分けて表記しておりますが、とりあえずこの枠を超えて大きく点数が動くことは無いと思います。後は同じ点数台の中でこれは「80点前半だな〜これは後半だな〜」といった感じでランク分けします。後は「このゲームよりは高いよな〜」「このゲームほどではないよな〜」といった相対評価で一の位を決めます。そういう意味で83点と84点にはそこまで1点の重みは無いのですが、84点と85点ですと割と1点の重みは大きいかもしれません。また89点と90点の間には点数以上の明確な差があります。そんな感じで点数を見てくれればいいと思います。


・先行版やファンディスクや追加シナリオは点数をつけない


 私のHPで特徴的な点で先行版・ファンディスク・追加シナリオには点数をつけないという事があります。理由ですが、基本的にこれらの作品は本作に付随するものであり単体では意味を持たないと考えているからです。他のレビューサイトさんでも「ファンディスクは評価を低めにしております」ですとか「ファンディスクは-20点にしております」など工夫をされている様子を多く垣間見ることが出来ます。それだけ世間的にもこれらの作品の取り扱いには気を使っているようです。私のHPではもうザックリと点数は付けず「A〜E」で評価しております。Aである程先行版・ファンディスク・追加シナリオとしての役割を果たしているという事ですのでよろしくお願いします。


・他人や世間の評価は結構気にする


 上で総合点は私の満足度で付けていると書いてますが、実際は世の中の評価というものも多少は意識しております。これはレビューサイトの宿命だと思っております。過大評価というわけではありませんが、私をはじめとしたレビューサイトの評価でその作品を買うか買わないかを決める人は少なからいると思うのです。そういう意味で責任という訳ではありませんが、世の中で一定の評価を得ている作品に対して無下に扱うという事は避けております。とはいえ基本は私の満足度ですので純粋な満足度での点数があって、それに世間の評価で+5点の範囲くらいで動くと思います。というわけで「この作品は個人的にも確かに凄かったし世間的にも高い評価を得ているな〜じゃあ92点」見たいな感じで90点以上は結構世間的に好評価な作品が多めですね。まあ世間の評価関係なしに個人的に特に好きな作品は問答無用で点数は高いですけどね(水夏など)。


・ゲームのプレイ時間は点数に結構比例すると思う


 私のHPではプレイ時間を公開しております。これはHPを見られた方に対しての大雑把な目安にして頂きたいという意味で公開しているのですが、最近気がついたのですがプレイ時間の長さは割りと総合点に比例しているかもしれないという事です。ですがこれは当たり前だと思っております。何も知らない初めて触れる作品の世界観に慣れるにはどうしても時間が必要になります。そして世界観に慣れればこそより正確にシナリオや作品のテーマを理解できます。そういう意味でプレイ時間の短い作品はどうしても点数は低めになってしまいますね。それでも物語が展開していかなそうな日常シーンがダラダラと続くような時間の使い方ですと逆に点数が下がるかも知れませんね。日常シーンで飽きさせないのはライターの実力によるのかもしれません。


・アンチエイジングとは言っていられない


 ちなみに点数については1年に一回程度見直しをしております。これはプレイ直後には最高の点数を付けたとしても、その後多くの作品をプレイしていく中で相対的に順位が変化したときにそれを表現するのは点数だからです。そして年を重ねていく中で作品に対する印象が変化するのは仕方が無いことだと思っております。本音を言えばプレイした直後の感動をずっと持ち続けていたいのですが、それは現実的には難しいですからね。アンチエイジングとはなかなか行かないです。そういう意味で可能であれば点数のみではなくレビューの中身の方も加筆・修正したいのですが、あまりにも数が多すぎるのでなかなか実現は難しいですね。


・結論…数字は分かりやすくて残酷である


 という訳でここまで散文的に私のゲームの批評の仕方について書いてきましたが、やはり点数をつけるということはなかなか難しいですね。出来るだけ不公平にならず且つ私自身に嘘をつかないように点数をつけているわけですが、私が点数を付けた思惑はもちろん他の人に正確には伝わりませんし、出来ればレビューを全て読んで頂いて判断して欲しいですがそんな時間もありませんからね。数字は分かりやすいですけどある意味残酷でもあると思うのです。それだからこそ今回私がどのような意図を持って点数を付けているかを公開し、ご覧になられる全ての方への参考になればと思います。




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