M.M ガラス灯台の下で待っていて〜うどん食べ歩きで恋人GET!〜
シナリオ | BGM | 主題歌 | 総合 | プレイ時間 | 公開年月日 |
3 | 5 | - | 68 | 〜1 | 2021/5/19 |
作品ページ (サークルページよりどうぞ) |
サークルページ |
<うどん愛に溢れた、ご当地愛に溢れたとても明るい作品です。>
この「ガラス灯台の下で待っていて〜うどん食べ歩きで恋人GET!〜」は同人ゲームサークルである「SILVER★STAR」で制作されたビジュアルノベルです。SILVER★STARさんの作品をプレイするのは今作が初めてです。切っ掛けはお知り合いの方と雑談していた時に話題に出て来ました。このお知り合いの方が元々好きなサークルさんでして、私も触れてみようと思ったのがプレイした理由です。SILVER★STARさんは主に女性向けのビジュアルノベルを制作されており、2002年から非常に長期にわたり活動されております。作品の数も非常に多く、様々なジャンルの作品を制作されております。ですが今回プレイした「ガラス灯台の下で待っていて〜うどん食べ歩きで恋人GET!〜」は、サークルさん初めて非ファンタジーとの事です。加えてタイトルの通りうどんを全面に出したご当地物であり、プレイ前からどのようなノリとシナリオなのか楽しみに思っておりました。
主人公である山田彩葉(変更可能)は、イケメンで高スペックな早川秋都(はやかわあきと)が好きで何度も告白しておりました。そして告白するたびに断られ、それを何度も繰り返しております。一度告白して断られれば諦めそうですが、そこのところメゲナイ姿勢は彼女らしさであり好感が持てます。今日もまた、彩葉は秋都に告白しそして断られました。ですが、今回は少し状況が違いました。秋都は彩葉に「うどんの食べ歩きをしよう」と言ってきました、そして彩葉に渡されたのは謎の暗号でした。読めば、指定されたうどん屋を巡る事で解く事が出来るようです。ここから、彩葉と隣人である岡本桜太郎(おかもとおうたろう)と共にうどん屋巡りが始まるのです。
この作品の魅力はなんと言ってもうどんです。うどん屋巡りは実際にマップの中から自分で選択してお店を選んでいくのですが、それぞれのお店で看板メニューが決まっておりそれをまるでレポーターのように紹介してくれます。元々秋都の発案で始まったうどん屋巡りではありますが、元々彩葉もうどんは好きみたいでそれぞれのうどん屋で楽しそうに紹介する様子が印象に残りました。ちなみに、このうどん屋巡りにはルールが設けてあり、12:00から始まって18:00までに終わらせないといけません。そして、うどん屋巡りは駅前エリアや商店街エリアや電車に乗らないと行けないエリアに分かれており、移動時間や食事時間など様々な要素が組み合わさっております。ただ単純にうどん屋を回ればいいという訳ではないという事です。そんなゲーム性もあり、楽しみながらうどんに触れる事が出来ます。
その他の要素について、背景素材などは非常にこだわっていると思いました。うどんと言えば香川県が思い浮かぶと思いますが、この作品の舞台もまさに香川県です。背景には高松駅が写っていたり、海岸に実在する灯台が写っていたりとご当地愛を感じました。登場するうどん屋さんは架空の名前ですが、雰囲気から恐らくモチーフにしたお店があるんだろうなと確信させてくれました。後は上でも書きましたが、主人公である彩葉のキャラクターが好きですね。恋愛に真っ直ぐでありながら、意外とサバサバしているところもありますし、何よりもうどんに対して真剣です。うどんを食べてる姿を見ているだけで幸せな気持ちになる事が出来ます。この辺りの細部に対する拘りに作品への愛情を感じました。
プレイ時間は私で1時間くらいでした。ハッピーエンドまで30分、そこから全てのエンディングを見つけるまで30分といった感じです。プレイしてみて、実際のところハッピーエンドさえ見れればいいと思いました。基本的に一本道のシナリオですし、それ以外のエンディングはハッピーエンドにたどり着けなかった結果になっております。全てのエンディングについてはネタバレ有りの方で書こうと思いますが、まずはうどんを愛しうどんを愛している登場人物に囲まれながら物語を読んでみて下さい。全体的に明るい雰囲気ですので、きっと最後はうどんが好きになっていると思います。楽しかったです。
以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。
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<ED2は難しかった、自力でたどり着けた人は本当凄いと思う。>
基本的に言いたい事はネタバレ無しで言い切りましたしここを読んでいる方は恐らくハッピーエンドにたどり着いた方だと思いますので、ここではそれ以外のエンディングの紹介と感想を書こうと思います。
【ED0周回不可能】
初プレイで、私は見事にこれになってしまいました。とりあえず近場のうどん屋から回って、最後に山おくに行ったら完売してました。なるほど、この辺りにゲーム性を感じました。回避方法はヒントにも書いてありますので、逆の事をすれば誰でもたどり着けると思います。
【ED1時間切れ】
ハッピーエンドを見終わった後に、ワザと遠回りしてみました。敢えて始めからこのエンディングにたどり着こうという人はいないと思いますが、これも極端な事をすれば誰でもたどり着けると思います。ある意味順当な結果だと思いました。
【ED2豚はどこ】
正直なところ、これが一番難しかったです。難しくて、お知り合いの方に助言を求めてしまいました。条件は商店街で暗号を解読し駅前の石像にたどり着くタイミングで調度18:00を超える事です。早すぎても遅すぎてもダメで、かなりタイミングがシビアでした。ですが、それ以上に私を悩ませたのはED2という場所でした。後述するED3ですが、時系列的にはED2の前になります。この辺り少し法則性が乱れており、ずっと商店街にたどり着く前にあるんだろうと思い込んでずっとループしてました。ちょっと改善して欲しかったなと思いました。
【ED3問題解けず】
これもハッピーエンドの後に行きました。このエンディングは誰でも予測できるのではないでしょうか。私はレビューを書く関係上メモを取りますので間違えようがなかったのですが、メモを取らない方にとっては案外このED3が初めて行ったエンディングという人もいたかも知れませんね。
【ED4時間切れ2】
これはあり得そうだなと思ったエンディングでした。赤灯台にたどり着けそうでたどり着けないエンディングは、ドラマティックですので狙ってみました。先のED2よりも少し条件は緩和されておりますが、それでもいい塩梅を狙わなければいけないのでやや難しいかもですね。
という訳でそれぞれのエンディングの紹介と感想でした。やっぱり、エンディングリストがあると埋めたくなるんですよね。ああいうマップ移動の場合パターンが指数関数的に増えますので、単純ながらもゲーム性があって面白かったです。時計に拘りがあって、思ったよりも食べる時間が掛かったりと焦りも感じる事が出来ました。そういえば何だかんだで、彩葉は6杯もうどん食べた訳ですね。結局みんなうどん好きだという事が良く分かりました。香川言ったら自分もうどん食べます。とりあえず明日はうどんにします。