M.M 男の娘ひとりえっち
シナリオ | BGM | 主題歌 | 総合 | プレイ時間 | 公開年月日 |
2 | 4 | - | 55 | 〜1 | 2017/3/20 |
作品ページ(なし) | サークルページ(R-18注意) |
<現実では出来なさそうで出来そうな、そんな背徳感と羞恥心と性的興奮のバランスを楽しんで欲しいですね。>
この「男の娘ひとりえっち」という作品は同人サークルである「BlackCamellia」で制作されたビジュアルノベルです。BlackCamelliaさんの作品は過去に「夏色夜行」をプレイさせて頂き、いたいけな男の娘を主人公の選択で何色にも染められる様子を詩的に表現した純愛作品でした。元々BlackCamelliaさんは男の娘に特化した作品を制作するサークルさんでして、今回レビューしている「男の娘ひとりえっち」なんてタイトルそのまんまですね。ノベルゲーム以外にも脱出ゲームやタイピングゲームなども制作されており、しかもそれらもまた男の娘に特化しているという事です。私もまだ今作が2作目ですので、是非時間を作ってBlackCamelliaさんが作り上げる男の娘の世界にズッポリハマってみたいですね。
今回レビューしている「男の娘ひとりえっち」ですが、実際のところタイトル以上に特に言うことはありません。本当に男の娘が様々なシチュエーションでひとりえっちを楽しんでいる様子を眺めるだけですし、実際シナリオもあって無いようなものです。初めてゲームを起動するとまず主人公が初めて女装をする場面になります。そしてそのまま背徳感に後押しされるままにオナニーを始めるのです。ですがこれはまだ少年が女装をしてオナニーをしているだけです。この位であれば何も珍しいことはないでしょう(?)。これは所詮始まりに過ぎません。事実この1シーンが終わってようやくタイトル画面が登場し、そこから各種シチュエーションを選択できるのです。
一つだけこの作品における男の娘について解説しておきます。一言男の娘といっても今日日本当に様々な属性が存在しますが、「見た目が女の子のように可愛い男」という点は共通です。差別化を図るポイントとしてはやはり内面かなと思っているのですが、この作品の男の娘の内面は割とありそうで実は珍しいものだと思っております。男の娘の先駆けが誰かという議論は不毛ですので割愛しますが、よく見受けられるキャラクターとして「見た目も心も女の子でただ”ちん○”がついているだけ」と「男だけど何らかの事情で”不本意ながら”も女装せざるを得ない」の2つがあると思います。前者であれば「”ういんどみる”より発売された”はぴねす!”に登場する”渡良瀬準”」、後者であれば「”キャラメルBOX”より発売された”処女はお姉さまに恋してる”の主人公である”宮小路瑞穂”」ですね。これより昔にも数多くの男の娘キャラクターは存在しますが、基本的にはこの2種類に大別され最終的に他のヒロインや主人公とのHシーンへと展開していきます。
ですがこの作品の男の娘はそのどちらにも当てはまりません。というよりも、2次元とは程遠い実に3次元的なキャラクターなのです。主人公綾瀬ゆずきは自分の事を男と認識しております。そして女装する事の異常性も分かっております。その上で、あえて自分から女装していくのです。誰かに強制されるでもなく、興味本位で女装し興奮していくのです。上で書いた初めて女装しオナニーするシーンなんて、ひょっとしたら身に覚えのある人もいるのではないでしょうか?あなたもこっそりとタンスの奥にスカートを隠してませんか?それと同じです。様々な価値観が表に出つつあるこの現代、女装するなんてそれ程マイナーでもないのです。そんな背徳感と性的興奮の絶妙なバランスをなぞるかの様に存在する男の娘、それが本作の主人公綾瀬ゆずきです。
その為、その後のシチュエーションもそんな綾瀬ゆずきの背徳感と性的興奮を全面に出したシチュエーションばかりです。見つかったら社会的に死んでしまう、それでもやめられない、そんな体ではなく心で楽しむシチュエーションばかりです。実際ひとりえっちですので、ちん○を扱いてフィニッシュか指や道具を使ってアナ○を弄るものばかりです。大切なのは女装しているという背徳感と様々なシチュエーションです。時に学校で、時に公園で、ローションを使いながら、スクール水着を着ながら、そんな官能的で魅力的な甘い誘惑に身も心も任せてみましょう。
プレイ時間は私で35分でした。全部で5シーン(+1シーン)で、それぞれ5分程度で終わります。タイトル画面からお目当てのシチュエーションを選択していきなりです。本当にあっという間に終わってしまいます。ちなみに、上で(+1シーン)と書いたのは最後のシーンだけ5シーン見ないと解禁されないからです。そしてこの1シーンだけ他の5シーンと比較して特殊です。それでも最後までプレイして、あくまで主人公綾瀬ゆずきの背徳感と羞恥心と性的興奮のバランスを楽しむものばかりでした。現実では到底できない事ばかり(いや、一部はそうでもないか)。そんな自らの願望を全部綾瀬ゆずきに委ねてみましょう。楽しかったです。
現在ネタバレのレビューはありません。見たい方も見たくない方も避難して下さい。