M.M 探偵オペラ ミルキィホームズ
シナリオ | BGM | 主題歌 | 総合 | プレイ時間 | 公開年月日 |
5 | 7 | 8 | 65 | 20〜30 | 2010/12/27 |
作品ページ | ブランドページ | 通販![]() |
<近年稀にみる正統派萌え作品>
この「探偵オペラ ミルキィホームズ」は、ブシロードのメディアミックスプロジェクト「Project
MILKY HOLMES」から発売されたPSPソフトです。私が初めてこれの存在を認知したのはC78で始発組の待機列に並んでいるときでして、上空から響いてくる謎のアニソンとミルキィホームズのキャラクターがペイントされた飛行船を見たときでした。その後9月に行われた東京ゲームショウ2010でも宣伝しており、並々ならぬ興味を持っていました。結果としては登場人物の可愛さを前面に押し出した正統派の萌え作品だったと思います。
ミルキィホームズのゲームが発売される前に既にアニメ・漫画・小説でメディアミックスしていましたのでこのゲームを手に取る人は間違いなくそれらに触れて良いと思ったからでしょう。事実アニメの方はここ数年で一番のコメディ作品であり、ミルキアンと呼ばれる固定ファンを多く生み出してしまいました。そして注目するべきは、アニメとゲームとで完全に時間がずれている事です。
世の中に最初に出たのはアニメですが、内容的にはゲームの後日談となっております。あくまでミルキィホームズのスタートはゲームであり、その流れを引き継いだのがアニメです。このやり方は非常に珍しいですね。前提を後回しにして後日談から先に世に出すというやり方は初めてです。ですが結果としてアニメは大成功し、その流れを組み込んだゲームはアニメファンの期待を裏切るものではありませんでした。
それではゲームの具体的な感想ですが、アニメーションを多く取り入れたという事で動きがあり飽きることがありませんでした。そして難易度こそ簡単だったものの推理パートはやり直しが効かずそれなりの緊張感がありました。その後のアクションパートも時間制限ややり直し回数が思いの外シビアであり、初見の人にはかなり遊べるのではないでしょうか。後はシナリオですが、まるでアニメのように1つのエピソードで完結していて途中で休憩をはさみながら進む事が出来ます。1つエピソードで長くて1時間程度であり、時間を決めて進める事が出来ますので忙しいサラリーマンでも安心できます。
強いて残念なところを言うとすれば、全体として短かったという事ですね。トータルの長さは大体アニメ1クール位と考えて良いと思います。各キャラクターの分岐で後半話が広がるものの基本的に一本道であり、気がついたら終わってしまったという人が多く出るのではないでしょうか。あと、各キャラクターごとの分岐があるとは言いましたが本当に後半に入らないと現れませんので、分岐を作ってまでエンディングを用意する必要性はあまり感じませんでした。
とは言えシナリオのテンポは良くアニメの流れそのままですので、初めてミルキィホームズの世界に触れた人はもちろんアニメから入った人でも違和感を感じる事は無いでしょう。いわゆるサウンドノベルとしての価値を考えるとちょっと疑問点が出てしまうのは否めませんが、あくまでキャラ萌ゲーとして考えれば誰もが満足できる作品だと思います。今後もメディアミックスが進むみたいですし、これで終わらせるのはもったいない素材だと思っております。とりあえずあえておススメはしませんが後悔は決してしない作品であると言っておきます。
現在ネタバレのレビューはありません。見たい方も見たくない方も避難して下さい。