M.M 墓場地獄




シナリオ BGM 主題歌 総合 プレイ時間 公開年月日
3 5 - 64 〜1 2020/1/7
作品ページ(なし) サークルページ



<今回も、短いながらいつもの郷土学サークルの雰囲気を楽しむ事が出来ました。>

 この「墓場地獄」という作品は、同人サークルである「Forest*Leaf」で制作されたビジュアルノベルです。Forest*Leafさんの作品では、過去に「鱗姫伝説」「折紙憑き」「鬼魅の音」「HALLOWEEN NIGHT PARTY」という作品をプレイさせて頂きました。Forest*Leafさんの作品は全て「郷土学サークルシリーズ」と呼ばれるシリーズ物となっております。主人公の三石陣を中心に、ヒロインの真城江連・森咲若葉・森咲双葉・渚みるくの5人で郷土学サークルというサークルを結成しております。基本的には郷土学を研究するサークルなのですが、何故か毎回不可思議な出来事に巻き込まれてしまうのです。それでも5人で協力して事件を解決していく様子がお馴染みで、その雰囲気が好きで毎回プレイさせて頂いております。今回レビューしている「墓場地獄」はC97での新作です。また郷土学サークルのメンバーと会えるのが楽しみでプレイし始めました。

 今作はいつもの5人に加えて、前作「HALLOWEEN NIGHT PARTY」に登場したユノもゲストとして加わりました。あの後、ユノはしょっちゅう郷土学サークルに顔を出すようになったみたいですね。別作品のキャラクターがタイトルを超えて繋がるのはそれだけで嬉しい気持ちになします。ですが、ユノが加わるという事が何かまた事件に巻き込まれるという事です。ユノは自分が愛用しているリボンを無くしてしまったみたいです。そこで郷土学サークルの皆に探して欲しいとお願いします。これだけでしたら普通の落とし物探しなのですが、探す場所が良くないですね。その場所は盆地になっている墓場、墓場に行くのに何も出ない筈がありません。タイトル通りの墓場地獄が、幕を開けるのです。

 今作はForest*Leafさんとしましては短編集の位置付けみたいでして、ボリュームはとても少なかったです。それでも各ヒロインにあるボイスは共通でしたし、キャラクターも相変わらず変わらずでしたのでそれだけで自分としては十分でしたね。シナリオは、正直あって無いようなものです。ユノの落とし物であるリボンを見つける事が目的ですので、是非プレイヤーの力で見つけ出し墓場地獄から抜け出して下さい。郷土学サークルは誰ひとり欠けてもダメです。必ずや全員で生還出来るよう頑張りましょう。

 プレイ時間は私で40分程でした。郷土学サークルシリーズは選択肢の数も多くエンディングも多いのが特徴です。40分のプレイ時間ですがエンディングの数は10以上ありました。ある意味、どんどん選択肢を選んでいってどんどんエンディングを埋めていくのが良いかも知れません。ですが、出来る事なら是非一発でTRUE ENDにたどり着いて欲しいですね。私はとりあえず生還は出来ましたがリボンは見つける事が出来なかったエンディングでしたので、惜しかったなと思っております。セーブフォルダも潤沢ですので、順番に選択肢を潰していけば必ずや全てのエンディングを埋める事が出来ます。郷土学サークルシリーズはBAD ENDも魅力的ですので、自分のお気に入りのエンディングを見つけてみて下さい。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。








































<結局のところ、陣くんたちに力を貸した謎の声の正体は誰だったのでしょうね?>

 今回はあまりネタバレ有りで書く事は無いかも知れませんね。本当にシナリオは合って無いようなものでしたし、今一あの墓場と寺の真実が分かりませんでしたからね。ただ、少なくともあの場で沢山の人が死んだんだなという事は伝わりました。

 今回本当に怖かったのは、ありとあらゆる幽霊が登場した事ですね。老若男女、上から下から土から池からどこからでも出て来ましたからね。しかも全員がガチで殺しに来てましたので、本当よくもまあ全員が生き残って帰って来れましたよ。割と全員が分散してしまった印象でしたので、本当奇跡の様ですね。最後、再びあの部室で当たり前のように部活が出来る事を、そろそろ本当に感謝しなければいけないんじゃないかって思っております。

 後は、やっぱりみんな陣くんの事が好きですね。それぞれがそれぞれの形で陣くんと一緒に居る様子が微笑ましかったです。エンディングの数は多いのは、それだけ郷土学サークルのメンバーが魅力的だからだと思っております。とりわけ今回は個人的に双葉の「しゅたたた!」がツボにはまりました。この緊迫した場面で相変わらずこの人は余裕だなと思ってしまいました。流石の双葉ですよ。真面目に「キャー!」とか言ったらキャラクター崩壊ですからね。

 最期、手首にリボンが巻かれていましたがいつ巻かれたかは陣くんも分かっていません。切っ掛けは、携帯電話から聞こえた「探して」という言葉だったと記憶しております。懐かしい鳥の声は、誰の声でしたっけね。何れにしてもこの謎の声の助けがあってこそのリボンだったのかなと思っております。普通であれば、こんな怨霊の溜まり場の様な所に足を踏み入れて無事に脱出できる筈がありません。抜け出せただけでも奇跡だと思っておりますが、そこにリボンの回収も満たすには誰かの助けが必要だったのだろうと思っております。ちょっとだけ謎や哀愁が残るのもまた、郷土学サークルシリーズの特徴だなと思いました。ありがとうございました。


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