M.M ef - First Fan Disc




シナリオ BGM 主題歌 総合 プレイ時間 公開年月日
3 7 - C - 2006/10/30
作品ページ(R-18注意) ブランドページ



<ただ、世界観だけを伝えるためだけのファンディスク>

 この「ef - First Fan Disc」は、minoriから発売される「ef - a fairy tale of the two.」の先行版として位置づけられたファンディスクです。私がこの作品に興味を持ったきっかけは、その製作スタッフの名前でした。一般に認知されている原画の「七尾奈留」はもちろんお気に入りなのですが、それ以上に興味をそそられたのはシナリオライターである「御影」の存在でした。この御影というシナリオライターは、私の最も大好きなギャルゲーである「水夏〜suika〜」のシナリオを担当した方です。水夏好きな私がこの「ef - a fairy tale of the two.」に期待しない訳がありましょうか。更に言うと、原画の七尾奈留も水夏で原画を描いています。この「七尾&御影」のコンビに期待しないと言うのが無理な話です。必ずこのef - a fairy tale of the two.だけはやり遂げます。

 そしてこの「ef - First Fan Disc」ですが、内容としては設定資料と先行版の詰め合わせと言う感じでした。丁寧に作られた雰囲気の入れ物でそこは好感が持てたのですが、問題は内容のボリュームと値段が明らかにつりあっていないところです。もっとはっきり言いますと、先行版の中身が圧倒的に短すぎでした。

 シナリオは、主人公の朝の目覚めから始まって一日の学校生活を終えて就寝するまでを描いた物でした。なので、私も結構ゆっくり読んだつもりだったのですが、ものの20分で終わってしまいました。選択肢ももちろんありませんし、マンガの週刊誌にある読み切り作品を読む感じと言うのが適当な表現です。本編に対する布石などがいくらかはあるかと思っていたのですが、本当にただ世界観だけを伝えるだけのシナリオでした。まあ、先行版の本来の役割は世界観を伝えるだけなのかもしれませんが、最終試験くじらの先行版などを知っている私としてはやっぱり物足りませんでした。

 それでも目を見張る部分はいくつかありました。まず凄いと思った事は、グラフィックの綺麗さです。シナリオ中には待ちの風景や雑踏などが現れるのですが、これが本当に綺麗に書かれています。特に屋上から覗く街の家の一軒一軒を正確に書いている様には感動すえら覚えました。そしてもう一つ凄いと思ったことは、キャラクターが良く「動く」という事です。登場キャラクター全員が、会話にあわせてまばたきしたり口ずさんだりするのです。それだけでなく、一緒に歩いている時などは自然に揺れたりするのです。この短い先行版だけで、minoriの技術力を目の当たりにする事になりました。

 まとめますと、この「ef - First Fan Disc」そのものについてはかなり物足りませんでしたが、「ef - a fairy tale of the two.」については期待感は高まりました。実際どんなシナリオが展開されるのかは全く分かりませんが、とにかく御影がシナリオを書いている以上期待する事にします。まあ、この先行版についてはminoriに資金援助した程度の気持ちで居るのが一番良いのではないでしょうか。


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