M.M だるいちゃんといっしょ




シナリオ BGM 主題歌 総合 プレイ時間 公開年月日
3 4 - 50 〜1 2017/8/19
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<とにかくだるいちゃんのだるだるな様子にどっぷり浸かって下さい。>

 この「だるいちゃんといっしょ」という作品は同人サークルである「ひげばこ」で制作されたビジュアルノベルです。ひげばこさんは主に同人音声作品を制作されているサークルさんで、添い寝系の作品を多く出されております。私が今回ひげばこさんの作品を手に取った切っ掛けは、C92で同人ソフトの島サークルを回っている時でした。その時個人的に好きなイラストレーターであるはたち氏のサークルである「20+1」にお邪魔させて頂いたのですが(公式HPはこちらからどうぞ)、その時手に取らせて頂いたのが今回レビューしている「だるいちゃんといっしょ」です。元々ひげばこさんが同人音声作品を作っているとは知らず、はたち氏の絵柄に惹かれたのが切っ掛けです。メインはビジュアルノベルではなく同人音声、両方を楽しむつもりでプレイしてみました。

 作品の中身ですが、バイノーラルで録音された音声作品とそのおまけとしてのビジュアルノベルです。このバイノーラル音声作品が素晴らしかったですね。時間的には全部で100分の内容なのですが、バイノーラルですのでそのボリュームは2GBを超えてきます。もちろんそれに見合った内容であり、特にヒロインであるだるいちゃんが耳かきをするシーンはご丁寧に右耳と左耳の両方用意しております。効果音もリアルであり、だるいちゃんのセリフに加えて呟くような音声もふんだんに収録されておりました。耳かきされながら「えっと……」「んっ……」「あっ……」「む〜」「よいしょ」と永遠に言われ続けるのです。言い忘れましたがだるいちゃんを演じているのは同人ビジュアルノベル業界でよく耳にする藍沢夏癒氏(読み方はあいざわなちゅ)です。もちろん耳かき以外にも幾つかのシチュエーションが用意されておりますが、個人的にはこの耳かきのシーンが一番印象的でした。

 そしてビジュアルノベルパートでは、そんなだるいちゃんと主人公の日常と2人の出会いのシーンが描かれておりました。だるいちゃんの本名は寺田瑠衣(読み方はてらだるい)です。現在19歳の美大に通う2年生なのですが、とにかくだるだるであり家事は一切出来ません。それでも絵に対する姿勢は割と本物であり、絵の具も自分で調合するほどの本格派です。好きなものはアイスクリーム、好きすぎてアイスクリーム屋でバイトする程です。ちなみにバイト中はだるだるモードではありませんのでご安心を。主人公とは幼馴染であり、家事が出来ないだるいちゃんの世話を焼いているうちに今の関係になっております。どうして世話を焼くようになったのかは作中で語られますが、基本的にだるいちゃんに振り回される世話好きな主人公というラブコメにありがちな展開となっております。

 最大の魅力はもう言わずもがな、だるいちゃんそのものですね。はたち氏の描くイラストは塗が濃く大変可愛らしいです。通常の立ち絵のみならずデフォルト絵も大変可愛らしく、美少女ゲームとして飽きが来ません。そしてバイノーラル音声と同様の藍沢夏癒氏による音声はよく耳に通るものであり、ビジュアルノベル慣れしたセリフ読みが印象的でした。正直これしかありません。最初から最後までひたすらだるいちゃんにのめり込んで下さい。バイノーラル音声と共にのめり込んで下さい。言いたいことはそれだけです。

 プレイ時間は私で25分でした。25分で終わってしまいます。選択肢も1つしかなく、特別なギミックもありませんので直ぐに終わってしまいます。ビジュアルノベルパートはあくまでオマケですのでまあこんなものだろうと思います。それでもバイノーラル音声では立ち絵やスチルがありませんので、立ち絵やスチル付きで動くだるいちゃんを是非堪能して下さい。100分に及ぶバイノーラル音声と30分のビジュアルノベル、大変お得な内容だと思いました。


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