M.M ブラザー猫〜超猫列伝




シナリオ BGM 主題歌 総合 プレイ時間 公開年月日
3 5 5 59 〜1 2017/12/26
作品ページ(無し) サークルページ



<いつもの黒柴亭さんのテイストそのままに、ブラザー猫のカッコ良さが光る作品でした。>

 この「ブラザー猫〜超猫列伝」は同人ゲームサークルである「黒柴亭」で制作されたビジュアルノベルです。黒柴亭さんとは個人的に結構長い付き合いになっておりまして、ノベルゲーム部など様々なイベントでお世話になっております。作品としましては「魔法部におまかせ!」シリーズは全てプレイさせて頂いており、ハードボイルドな主人公とそれ以上にインパクトのある下品な妖怪の絵柄が印象的ですね。今回レビューしている「ブラザー猫〜超猫列伝」も同じ様な流れを汲んでおり、黒柴亭さんらしいなぁーって思いながらプレイさせて頂きました。

 ブラザー猫、それは男気あふれる筋肉隆々な正義の存在です。困っている人がいたら助け、言葉を交わせばもう相手の事をブラザーと認めるカッコ良い存在。今回も悩める小学生龍宮翔太と出会い、彼を襲う怪物を倒したところから物語が始まりました。ブラザー猫はコーヒーが大好き。自分がブラザーと認めた相手はみな自慢のコーヒーでおもてなし。相手の好みに合わせて、常に最高の香りと味を提供します。最大の特徴はその筋肉隆々な姿。それだけで誰もが頼もしさを覚え、安心して事を任せられます。もしかしたら、今宵はあなたの所にもブラザー猫はやってくるかも知れません。

 雰囲気としましては「魔法部におまかせ!」と同じく黒柴亭さんらしさに溢れております。ハードボイルドな主人公、気持ち悪い怪物、そしてそれを一発でねじ伏せるカッコ良さ、それらのテイストが共通でした。何よりも、テキストや表情から滲み出る下品さが黒柴亭さんのそれなんですよね。もうね、隠す気があるのかないのか分からない位本当に滲み出ているんですよ。良くも悪くも少年漫画のようなノリが楽しかったです。そして、今作は同人音楽サークルAzurの代表であるTomo氏を随所にフィーチャーしております。作中幾つかのBGMとエンディング曲はTomo氏の作曲です。そして何よりもブラザー猫のボディはそのまんまTomo氏の肉体です。是非Tomo氏のメタルと合わせて楽しんで欲しいですね。

 プレイ時間は私で40分くらいでした。選択肢が幾つか登場しまずか、特に苦もなく全てのエンディングにたどり着けると思います。40分ですので、1つ2つのエピソードで終わってしまいました。もしかしたら続編もあるのかも知れません。今回はあくまでブラザー猫の紹介がメインであり、ここから物語が展開していくのかも知れません。いずれにしても、ブラザー猫が現れれば皆がブラザーであり、不正義な存在はきっと倒してくれると思います。困ったときは遠慮なくブラザー猫に助けを求めましょう。きっとすぐにあなたの側に現れてくれるはずです。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。








































<かっこよさ、こそばゆさ、下品さ、コーヒーと全て黒柴亭さんらしさが滲み出ていた作品でした。>


「ようブラザー、お呼びかい?」


 これ程安心感を覚えるセリフはありませんね。男気とはこういう存在なんだなと強く思いました。結局のところ、ブラザー猫の存在は謎のままです。本名も曖昧ですし、何故コーヒー店を経営しているのかも分かりません。そもそも何故人助けをしているのかも分かりません。ですが、そんな事は些細なんだと思います。何故なら、ブラザー猫と出会った人は皆共通のブラザーなのですから。

 今作では特に物語らしい物語もありませんでした。無邪気な男子小学生龍宮翔太がブラザー猫に出会い、そんな彼に憧れてトレーニングを始めるという内容でした。そしてそんな龍宮翔太を慕うムッツリな女子小学生落合綾乃が登場しました。大好きな翔太の事を思って妄想を滾らせる綾乃はまさに思春期直前といった感じです。妄想が先行していて、実際は相手の体どころか自分の秘部も触ったことがないのでしょう。そんな勇気も無いですし知識も覚悟もないのだと思います。ですがそんな様子がこそばゆいですね。まあ、これが黒柴亭さんにかかれは何故か全て下品になってしまうですけどね。

 何しろ翔太への思いが募って生霊として現れる位ですからね。翔太は気づいていないみたいですが、どれだけ好きなんでしょうね。翔太は男の子らしく純粋にカッコいいものに憧れているだけですからね。ですが、そんな2人の交差しない気持ちも全てブラザー猫は気づいておりました。そして、気づいていながら温かい目で見守るだけでした。ここは自分が手を出すべきところではない、そんな引き際と押し際を見極めておりました。これもまたブラザー猫のカッコ良さですね。まさにハードボイルドの鏡のような存在だと思いました。

 後はコーヒーに対する思い入れも強かったです。この辺りの食に対する拘りもまた、黒柴亭さんらしさだと思いました。モチーフにしているコーヒー豆店は実在しますし、是非皆さんもご近所の喫茶店やコーヒー豆店を訪ねてみては如何でしょうか。トータルとして、ブラザー猫のカッコ良さ、小学生少年少女のこそばゆさ、テキストから滲み出る下品さ、そしてコーヒーへの拘りを感じる事が出来ました。割と黒柴亭さんが普段意識している事を詰め込んだように思えました。「魔法部におまかせ!」は完全に下品ですので、黒柴亭さんらしさを感じるのであれば「ブラザー猫」の方が良いかも知れませんね。これからの展開に期待です。ありがとうございました。


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