M.M アルキメデスの忘れ物




シナリオ BGM 主題歌 総合 プレイ時間 公開年月日
7 10 - B - 2006/5/17
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<ファンディスクなんだけど…>

 私の中で最も評価の高い「水夏〜suika〜」のファンディスクが、この「アルキメデスの忘れ物」です。主なコンテンツ毎に評価していきたいと思います。

 メインコンテンツの一つとして、「水夏0章」があります。これは、原作の名無しの少女とは別の「もう一人の名無し」と主人公による、常盤村を舞台にした本編と全く関係を持たない外伝です。雰囲気は原作同様、常盤村の田舎のいい雰囲気を残しながら、やはり死をテーマにした物語です。一つの読み物としての面白さはたしかにあると思いますし、長さも約2時間程度で終わってちょうど良い長さだと思います。あと声優ですが、原作の「名無しの少女」と「千夏」の声を担当した「春野日和」と「歌織」が出てます。さすがといったところだと思いますが、このお2人の声優さんは本当に演技が上手だと思います。そんな意味も含めて、水夏0章はなかなか良い雰囲気を出した物語です。

 もう一つのメインコンテンツとして、「D.C.〜ダ・カーポ〜in聖夜のアルティメットバトル」があります。これは、水夏の次に発売されたタイトル「D.C.〜ダ・カーポ〜」の先行版であり、D.C.〜ダ・カーポ〜の雰囲気をいち早く掴むためのものです。舞台は本編D.C.〜ダ・カーポ〜より半年程前のクリスマスの出来事で、ここで主人公は、のちにD.C.〜ダ・カーポ〜のヒロインとして登場する面々との出会いを果たします。本編のD.C.〜ダ・カーポ〜の雰囲気そのものですし、僅かながらこの「D.C.〜ダ・カーポ〜in聖夜のアルティメットバトル」のネタが本編のD.C.〜ダ・カーポ〜で登場しますので、やっても良いかと思います。ただ、D.C.〜ダ・カーポ〜は水夏と違って全く雰囲気の違う学園物なので、水夏のような雰囲気を期待すると肩透かしを食らうことになりますので、そこは注意して下さい。

 他のコンテンツですが、ショートシナリオが幾つかあります。なかなかネタとしては面白いので、読んでみると良いかと思います。後は、ちとせのボイスパッチがついています。声優は「金田まひる」さんで、正直かなりロリな声優さんです。まあ、ちとせ位の年頃だとちょうど良い感じですかね。後は、原作「水夏〜suika〜」のOPである「Fragment 〜The heat haze of summer〜」のメロディーが流れるオルゴールが付いてきます。これはなかなか凄い特典だと思います。厳重に保管しておきましょう。後はちょっとしたアクセサリーがついてます。

 と、ここまで語るとなかなか良いファンディスクという印象を持つかと思うでしょうが、一つだけ致命的な欠点があります。それは、肝心の原作のヒロインが一人も登場しないというところです。さやかや名無しのアフターシナリオ的な要素は一切ありませんので、あくまで「水夏〜suika〜の雰囲気が好きな方」がプレイすることをオススメします。水夏〜suika〜のキャラ萌えの方は、むしろプレイしないほうが賢明かもしれません。


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